Sam Wilkes
(solo and with strings)

サム・ウィルクス
(ソロ アンド ウィズ ストリングス)

LA拠点のベース奏者。ギター、キーボード、パーカッションなども演奏するマルチ・インストゥルメンタリスト。ソロでの活動に加え、プロデューサー、作曲家など多彩な顔を持ち、その音楽性は、ソロ作品で聴くことができるアンビエントとサイケデリックなどの折衷的なものから、複数の参加プロジェクトではファンクやR&B、インディーロック的な作風まで全方位に及ぶ。

最初期の活動の一つジェームス・ワトソンとのインディーロック・デュオPratley、ポップ曲を陽気なファンクバージョンで奏でるユニットスカリー・ポケッツやR&Bのレジェンド、チャカ・カーンの作品、ジェイコブ・コリアーのライヴバンドなどセッションマンなどの活動が挙げられるが、同軸でLAのインプロヴィゼーション・ミュージックのシーンでサム・ゲンデルの作品や、ルイス・コールのサイドプロジェクトKnowerなどに参加し日本でもその名が知られるようになった。

サム・ゲンデルとは2018年のデュオ名義による『Music for Saxofone and Bass Guitar』、ウィルクスの初のリーダー作『WILKES』(2018)やライヴ盤『Live On The Green』(2019)、前作の未収録曲などで構成された『Music for Saxofone & Bass Guitar More Songs』(2021)と立て続けに共演作をリリースし、2022年6月にはそのSam Gendelとのデュオ名義で「FESTIVAL FRUZINHO2022」など東名阪での来日ツアーも実現した。

「FESTIVAL de FRUE 2022」ではウィルクスが日本のオーディエンスのために編成したSam Wilkes Quintet featuring Chris Fishman, Craig Weinrib,Dylan Day, & Thom Gilとして出演。バンドリーダーとして精鋭部隊を率いて超絶技巧のアンビエント・フュージョンを体現、ベーシストとしての実力やインプロヴァイザーとしてのポテンシャルの高さを実感した人も多いだろう。

「FESTIVAL de FRUE 2023」では、直前に来日するサム・ウィルクス&ジェイコブ・マンとは全く違う”FRUEプレミアム”なステージを引っさげての掛川襲来を予定。ウィルクスのこれまでの作品とは一線を画す”インディー・ロック・アルバム”と予告されている最新作『DRIVING』のリリースに際して、ストリングスセットを構築。LAで行われるリリースイベントに続くジャパン・プレミアとなる。

text by Hideki Hayasaka